サイズや形状などに依存して有機材料の反応性が大幅に異なるナノ構造体、特に単一有機ナノ粒子の物性評価には、時間と空間の分解能を併せ持つ単一ナノ粒子分光計測手法が最適である。本研究課題の成果として、①蛍光を発しない現象にも適用可能で、かつサブピコ秒の時間分解能を有する顕微過渡吸収測定装置の開発を行った。②開発した装置は、貴金属や有機半導体や単一ナノ粒子の励起状態緩和過程の測定に成功し、③最小で20 nmの金ナノ粒子を観測でき、その感度は従来の装置と比較して20倍以上増大した。④ペリレンナノ粒子においては、サイズ依存してサブピコ秒で起こるエキシマー形成時間が異なることを明らかにした。
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