核酸塩基の水和構造と機能発現との関連をモデリングすることを目的としてこれら核酸塩基の気相水和クラスターの構造解析を行った。その結果、塩基に糖-リン酸基バックボーンが結合したヌクレオチドの水和構造を検討する手法を確立した。 本研究費により整備した中赤外レーザー分光装置を用いて、尿酸分子のCO伸縮振動領域のスペクトルを測定した。その結果、尿酸の一水和物について、2つの構造異性体のローカルモード結合様式に大きな違いがあることを見出した。更にこのモード結合様式の水素結合サイト依存性を利用することで、近赤外領域の測定では困難であった、尿酸-メラミンの水素結合錯体の構造決定を明確に決定した。
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