研究課題
酵素触媒反応の原動力となる金属活性種の電子構造およびその反応性について探索するため、量子化学計算による理論研究を展開した。遷移金属元素は、触媒では活性点として、生体内では酵素の活性中心として、高い選択性や温和な条件で反応をコントロールし、極めて高効率で物質の変換を行っている。このように遷移金属元素は微量ながら、触媒や酵素の活性点できわめて重要な役割を果たしている。それらの反応は一見すると単純な反応であっても複雑な素反応の組み合わせで進行していると考えられている。そのため、反応機構を明らかにするためには、素反応レベルでの理解を欠かすことができない。しかし,優れた実験手法を用いたとしてもその反応機構を実験的手法のみで完全に解明することは困難であり、理論化学、特に量子化学計算のサポートが必要とされている。遷移金属錯体に触媒される化学反応の解析を行い、その反応機構を明らかにした。特に理論計算により酸素活性化の機構を中心に研究した。実験研究者とも活発に共同研究を行い、その成果を論文、学会にて発表した。平成27年度は10報の原著論文ならびに5回の学会発表をおこなった。
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すべて 雑誌論文 (17件) (うち査読あり 17件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)
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