近年,生産されている熱可塑性樹脂のおよそ半数以上をポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP)が占めている。特に,PPは熱的特性,力学的特性に優れ,自動車用部材の筐体等に多く用いられている。筐体として用いる場合,各パーツを接合する方法としては主に熱融着法が用いられており,更なる効率化が望まれている。本研究では,ポリシラン添加によるPPの熱融着性の改質効果や分子運動性等に与える影響について検討を行い、融着時間の短縮化、温度の低温化、同じ融着条件での融着強度の増加効果を発現することが明らかとなった。また、PEとPMPSの相互作用エネルギーを算出した結果、両者には強い相互作用があることが分かった。
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