酸化グラフェン(GO)を消光剤として利用し、高感度DNA検出法の開発を試みた。5’末端に蛍光色素を修飾したプローブDNAと捕捉DNAとが形成する2本鎖をGO上に吸着させた。捕捉DNAは3’末端側に長い1本鎖領域を有しており、GOに強く吸着する。プローブの3’末端側にも1本鎖突出領域があり、標的DNAが添加されると、この領域をきっかけとして鎖交換が起こり、プローブが遊離する仕組みとした。プローブ遊離後は、捕捉DNAがGO上の吸着サイトを埋めることで、標的DNAの非特異的な吸着が抑制される。また、捕捉DNAによって非特異的なプローブの放出が抑制されており、高いシグナルコントラストを達成した。
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