アルドース還元酵素(ALR2)阻害剤は糖尿病合併症治療薬になり得る。これまでに様々なALR2阻害剤が開発されたが、副作用等によりそのほとんどが臨床試験段階で脱落している。本研究では、標的酵素の立体構造に基づいた分子デザインにより、新規ALR2阻害剤候補としてbotryllazine B類、プテリン-7-カルボキサミド類、GFP発色団モデルの3つのクラスを見出した。これらの何れにおいても酵素との特徴的な相互作用が観測され、かつ非常に高い阻害活性と副作用軽減の鍵となるLeu300との相互作用が観測された。従ってこれらの化合物群は副作用の少ない糖尿病合併症治療薬へと展開可能であることを明らかにした。
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