トリアルキル―モノ酢酸型カリックス[4]アレーンを基本母体とする抽出試薬、イオン交換樹脂、イオン選択性センサーを開発した。リチウム選択性の発現理由として当初は疎水―親水反発を考えていたが、溶媒抽出の検討結果から、リチウムの未脱水和水と抽出試薬との水素結合が関わることが示唆された。水素結合の影響が大きな含浸樹脂ではリチウム選択性を示したが、水素結合の影響が低いメチレン架橋型樹脂では選択性が消失した。イオン選択性電極素子として利用した場合には水素結合の影響は大きいと考えられ、リチウム選択性を保持する結果となった。
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