研究課題/領域番号 |
25420034
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
辻 知章 中央大学, 理工学部, 教授 (80188531)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 衝撃力 / 放射音 / 同定 |
研究概要 |
平板の曲げ理論を用いて,平板下面の加速度の時間変化が閉じた形で理論的に得られ,この加速度分布と音圧の理論により,平板直下における音圧の理論解が得られている.この理論を進め,任意の場所での音圧の時間変化の解析を行なった.さらに,リング状の領域に衝撃力が加えられる場合の同定について,実験装置を作成し,本手法により衝撃力の時間変化が同定出来ることを示した.この成果は,2013 Joint-Symposium on Mechanics of Advanced Materials & Structures (JSMAMS)(杭州,中国)において,発表された.”AN IDENTIFICATION OF THE IMPACT FORCE IMPACTED BY THE HOLLOW CYLINDER BY USING ACOUSTIC RESPONSE". 自動的に衝撃量を加える落下装置の開発を行なった.この装置により,同じ衝撃力を繰り返し被衝撃体に加えることが出来る.本年度作成中のマイクロフォンを自動に動かす装置と組み合わせ,コンピューター制御を行なうことにより,複数本のマイクロフォンを使用したことを仮定した疑似的な実験が可能となる.マイクロフォンは数十マイクロの精度で,100mm四方を移動することが出来る事から,疑似的に,被衝撃体表面から離れた,面での音圧の時間変化を利用して,衝撃力等の同定をすることが可能となる.これまでは,最大4点での音圧の測定データを利用していたことに比べると,平面の音圧データーの利用により,同定精度が飛躍的に向上することが期待される. 購入した計算機をもちいて,有限要素法のソフトウェア ADVENTUREによるシミュレーションを行なった.平板が衝撃力を受ける解析が十分な精度で行なえることが分った.しかし,市販の解析ソフトに比べ,汎用生が乏しいことが分った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
有限要素法ソフトアドベンチャーの導入に多くの時間を費やしたが,思ったほどの効果が得られなかった.
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今後の研究の推進方策 |
本年度はすでに導入ずみのAnsys を使い,シミュレーションの高速化に取り組む.基本的には,構造のシミュレーションはAnsys で行い,放射音は理論解析で行なう方針とする
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次年度の研究費の使用計画 |
マイクロフォンを x, y 方向に動かすシステムの発注が遅れたため,昨年度購入する機材が本年度にずれ込んだ. x,y方向に動かすシステムはすでに発注ずみである.全体の計画には変更はしょうじない.
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