研究課題/領域番号 |
25420039
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
張 小威 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特別教授 (80217257)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 放射線探傷 / 超伝導空洞 / X線検出器アレイ |
研究概要 |
研究の進捗状況: 1)標準試料を作製した。X線の材料の透過強度の変化によって,材料の欠陥を検出することを目指しているので,2枚2mm厚のNb板を電子ビーム溶接した試料を作製した。試料の表面傷や荒さの影響を排除するために,試料を研磨して,さらにその表面荒さの評価を行った。また,研磨表面に,人工的に傷線と硬さを測定するための圧子で微小なくぼみを1列つけて,放射線の透過テストを行った。 2)電子冷却のX線検出器アレイをアセンブリし,その性能をテストした。現段階の性能は室温の状況に比べて,1桁ノイズを抑えることに成功した。窓を封する材料が湿気に弱く,耐久性の改善が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
熔接部を含んだテスト用の標準サンプルを作り,加速空洞と同じような研磨を施し,さらに硬度計の圧子で様々な尺度の微小な凹みをつけることを完成した。2mm厚ニオブ材料のX線吸収が高く,テストに1mm厚の銅材料を作り,テスト実験を行っていた。 従来の方法と比べるためにイメージングプレートの画像撮影を行って,さらにマイクロビームスキャン法でのテストを行って,両者の区別を行った。明らかにマイクロビームスキャン測定法のS/Nが有利であることを確認した。
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今後の研究の推進方策 |
検出器アレイ検出器窓の低温の耐久性を改善して,ライン形状のビームを有効利用して、検出器の分割で,検出感度と検出面積カバーの両立を図る。
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次年度の研究費の使用計画 |
地震災害の影響で,電気代が上がり,加速器の運転時間が大幅に短縮されたので,予定の春のマシンタイムがなくなり,実験ができなかった。 検出器アレイの改良版をアセンブリして,ダイナミックレンジを広げる。 金属材料内の空孔試料の作製を試みる。
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