研究課題
マグネシウム合金の耐食性や耐摩耗性を向上させるため、ショットピーニングを利用した異種金属箔の接合とその後のレーザー照射によって機能性皮膜を形成し、その皮膜特性の評価を行うことをおもな目的として実施した。これまでにショットピーニングを用い、従来法では皮膜が困難とされる鉄やチタンなどの異種金属材料をマグネシウム合金への被覆に成功していたが、本研究ではショットピーニングによりマグネシウム合金表面に鉄粉含有のアルミニウム箔を接合した後、レーザ照射による熱処理を行い、鉄ーアルミ系機能性金属間化合物の皮膜を形成し、皮膜形成に及ぼす加工条件の影響や皮膜特性について調べた。試験材料は市販の数種類のマグネシウム合金を基材として、比較的純度の高い電解鉄粉と純アルミニウムホイルを組み合わせた層を基材へ接合した後、照射条件を変えて合金化を試みた。その結果、接合表面に対してレーザ照射を施した試験片では、レーザ照射部に焼け焦げたような跡が見られ、照射領域の表面は溶融しているのが確認できた。X線回折や硬さによる評価によって、合金化反応が進んでいることも明らかにした。以上、本手法によってマグネシウム合金基材表面に合金層の形成が可能であることを明らかにした。本研究で得られた成果は、日本機械学会や日本金属学会などのいくつかの講演会において発表をおこうとともに、国際会議において発表と論文雑誌への投稿を行った。今後も引き続き、マグネシウム合金の表面特性を改善するため、研究を行うとともに表面処理等に関連する学会で成果報告を行う計画である。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件)
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