イオンビーム照射による結晶材料の隆起現象に着目し、新しいナノマイクロメートルサイズの三次元加工法としての可能性を検証した。 シリコンや炭化ケイ素結晶を被加工物として加工特性を評価し、ビームのエネルギーや照射量によって100nmまでの隆起高さを4 nm以下の精度で達成することに成功した。シリコン結晶を使って構造物のサイズを表面方向にも変形できることを実証した。比較的少ない照射量で隆起が達成できるため、隆起加工後の結晶材料の機械的強度の劣化が従来のイオンビーム加工に比べて低減されており、機械的要素として利用するのに適していることを示した。
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