| 研究課題/領域番号 |
25420063
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 研究機関 | 日本工業大学 |
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研究代表者 |
二ノ宮 進一 日本工業大学, 工学部, 准教授 (80453950)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 特殊加工 / 多結晶ダイヤモンド焼結体 / 超音波放電加工 |
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| 研究概要 |
原料ダイヤモンドの種類や粒径の異なる各種の多結晶ダイヤモンド焼結体（PCD）に対して、電極を超音波振動させることによる放電加工特性向上効果を明らかにするとともに、その加工機構を明確にする。今年度の研究において，大きな粒径の原料ダイヤモンド粒子（φ25μm）のPCDに対して超音波放電加工を適用し，超音波振動モードの影響を調査した結果，放電除去能率の向上に寄与する振動モードは，縦振動の効果が大きく，縦振動とたわみ振動を組み合わせた複合振動でも除去能率が向上することを明らかにした．この除去効率向上効果は，電極と被削材との間で発生する放電の頻度が超音波振動によって向上し，パルス電源に対応した安定した放電現象が生じていることを，放電波形の観察から確認した．また，超音波放電加工の加工能率は，通常の放電加工と比較して原料ダイヤモンド粒径に影響されずに顕著に向上することを明らかにした．
さらに，加工対象となる被削材として，導電性のボロンドープダイヤモンド粒子を原料としたPCD（EC-PCD）を選定した場合，超音波放電加工によるPCDの除去能率は通常ダイヤモンド粒子PCDの約４倍に向上するとともに，被加工面表面粗さが良好になることがわかった．
この技術を応用し、加工能率向上や電極消耗率が極めて小さくなることを利用して、微細加工用PCD製工具（ドリル・エンドミル）のフルート部や刃先部に微細で精密な形状加工を付与する。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
振動モードの影響など，超音波放電加工によるPCDの除去加工特性を詳細に調査することができた．この超音波放電加工による加工特性向上効果を明らかにするため，放電波形を観察して考察することができた（一部，平成26年度計画に含む）．今後はさらに詳細に加工メカニズムを解明していくとともに，本技術の応用である工具成形に適用していく．
また，平成27年度に計画しているワイヤカット超音波放電加工の基礎データとして，現在，各種PCDのワイヤカット放電加工の基本特性の調査が完了している．
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| 今後の研究の推進方策 |
研究計画に従って，今後の研究も推進していく．PCD切削工具のセンタースルークーラント供給孔や，ホルダとの取り付け孔など，PCD素材に対して貫通微細孔を付与する超音波放電加工について検討する．また，工具すくい面や逃げ面加工に及ぼす効果について検討する．加工メカニズムを詳細に検討するため，各種放電条件を変更して実験を継続し，放電波形観察や加工面品位等を比較する．
さらに，導電性ダイヤモンド原料PCDを電極とした超音波放電加工の基本特性を調査する．
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| 次年度の研究費の使用計画 |
実験に使用する被削材について，歩留まり良く実験ができたので節約することができた．
平成26年度は，研究の進捗に伴って，随時，被削材料を購入していく．
特にPCD素材の追加購入を予定している．
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