本研究では,低消費電力化を背景にLED需要が増加する中,基板材料となるサファイアの高能率研磨加工システムを開発する.このとき,研磨液(スラリー)流れ場の定量評価手法を積極的に利用して,研磨条件がスラリー流れ場に及ぼす影響,並びにその流れ場と研磨特性との相関を解明し,最適な粘度と濡れ性を有するスラリーを明らかにする.さらに,スラリーへの電界制御印加による流れ場制御を検証し,電界印加に対し効果的な運動特性を示すスラリーの解明も含めた最適化を図り,高能率研磨加工の実現を目指す.その結果,電界印加によってスラリー挙動の制御に成功し,汎用研磨装置で適用可能な条件で約3倍の研磨能率向上を達成した.
|