DLC膜をより機能化したトライボコーティングとして、さらには生体適合膜として利用できるようにするため、DLC膜の表面自由エネルギーを制御する技術開発を行うことを目的とした。具体的には、膜の表面エネルギーを制御する方法として、膜を形成後に膜の極表面層を酸素およびフッ化炭素ガスを使用するガスプラズマ処理を施すことによって実施した。結果から、酸素プラズマ処理したDLC膜表面には、ある水酸基とカルボニルなどからなる親水性表面を示すことを明らかにした。以上の知見から、DLCを生物医学的応用を目指した表面を持つ膜とするためには、酸素プラズマ処理が有効であることを明らかにした。
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