熱誘導流れを利用して作動するKnudsen ポンプの性能を実験的に検討した.本研究で利用した熱誘導流れは,熱吸収の異なる表面を持つ薄板周りに生じる Thermal creep flowで,薄板に赤外線ランプを照射することで,薄板の片側の面と,もう一つの面に生じる温度差を利用する.この板を二つの真空容器をつなぐガラス管内に10枚程度並べ,赤外線ランプを照射させたところ,二つの容器内圧力に差が生じ,圧力低い側の圧力が,1 Pa, 薄板の温度差が40°の時,高圧側と低圧側の圧力比が0.96となり,本システムにポンプ作用のあることが確認できた.
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