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2015 年度 実績報告書

極低温ハイブリッド・ジャーナル軸受の流動特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25420128
研究機関石巻専修大学

研究代表者

尾池 守  石巻専修大学, 理工学部, 教授 (70292282)

研究分担者 高田 仁志  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, その他部局等, 研究員 (30358569)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード流体工学 / 航空宇宙工学 / トライボロジー / 混相流 / 極低温流体
研究実績の概要

本研究では、ロケット用極低温推進剤ターボポンプの長寿命化を図るため、広範囲の稼働領域で安定に作動する極低温ハイブリッド・ジャーナル軸受(HJB)の開発を目指す。
HJBすきま内の流動状態を詳細に把握するために、今年度も引き続き、HJBを模擬した透明プラスチック(ポリカーボネート)製フローティング・リング(CFR)を用いて、リングすきま内のリセスからの湧き出し流とジャーナルの回転によって誘起された回転流との干渉状態を観測する可視化流動試験を行った。流動特性に及ぼすリセス形状の影響をリセス前縁後退角とその幾何形状に分けて評価するため、前縁と後縁が半円状である若葉マークリセスを持つ2種類のCFRを対象に、液体窒素を作動流体とした45,000 rpmまでの回転試験を行った。また、前縁・後縁ともに三角状の突起か半円状の突起である円周方向に対照なリセスを持つ2種類のCFRについても同様な試験を行った。
リセス形状に関わらず高速回転域では、粘性摩擦発熱と圧力降下によりすきま内に気液二相流状態、すなわちキャビテーションクラウドが発生することが確認された。画像データから求めたキャビテーション領域占有率と計測データから求めた流量係数を主要な評価指数として、リセス形状の影響を比較、検討した。その結果、流動特性の回転数依存性はジャーナル回転方向に対するリセス前縁後退角の影響を強く受けることが確認された。また、マイナスの前縁後退角を有するリセスでは流れの干渉に伴う昇圧効果が認められたものの、高速回転状態では圧力変動を引き起こす可能性も確認された。さらに、リセス前縁・後縁の幾何形状の影響も無視できないことが判明した。
実験結果と数値解析結果を比較することで、リセス形状の影響がキャビテーションクラウドの発生状態には顕著に現れるが、流量係数ではそれ程明確ではないことを、定量的に把握することができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Study on Flow Characteristics of Cryogenic Hybrid Journal Bearings2016

    • 著者名/発表者名
      Mamoru Oike, Masataka Kikuchi, Satoshi Takada, Takayuki Sudo and Tomoyuki Takano
    • 雑誌名

      JAST Tribology Online

      巻: 11 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.2474/trol.11

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Effect of the Recess Geometry on Cryogenic Cavitating Flow through the Floating-Ring Clearance2016

    • 著者名/発表者名
      Mamoru Oike, Masataka Kikuchi, Satoshi Takada, Takayuki Sudo and Tomoyuki Takano
    • 学会等名
      9th International Conference on Multiphase Flow, ICMF 2016
    • 発表場所
      Firenze(Italy)
    • 年月日
      2016-05-22 – 2016-05-27
    • 国際学会
  • [学会発表] 極低温ハイブリッドジャーナル軸受の流動特性に及ぼすリセス後退角の影響2016

    • 著者名/発表者名
      菊池正孝、高田仁志、須藤孝幸、高野智之、尾池守
    • 学会等名
      日本航空宇宙学会北部支部2016年講演会ならびに第17回再使用型宇宙推進系シンポジウム
    • 発表場所
      北海道大学(北海道札幌市)
    • 年月日
      2016-03-09 – 2016-03-10
  • [学会発表] Study on Flow Characteristics of Cryogenic Hybrid Journal Bearings2015

    • 著者名/発表者名
      Mamoru Oike, Masataka Kikuchi, Satoshi Takada, Takayuki Sudo and Tomoyuki Takano
    • 学会等名
      International Tribology Conference, TOKYO 2015
    • 発表場所
      東京理科大学葛飾キャンパス(東京都葛飾区)
    • 年月日
      2015-09-15 – 2015-09-20
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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