手のひらより小さいチップの上でDNA等の分析を行う装置がある.その装置上で簡易に液体を移動させるには表面張力の利用が考えられる.なぜなら,寸法が小さくなると重力や圧力に比べて長さ当たりの力である表面張力が相対的に大きくなるからである.その表面張力に関連する現象として,濡れ性(撥水性や親水性)とマランゴニ効果(表面張力が部分的に下がると引っ張られて流れが起きる現象)を積極的に利用すると効率よく液を動かせる.本研究では,それらの効果を効率よく利用する際の条件について検討できるシミュレーターの開発を行った.また,そのための精密なモデル開発や電気の影響で濡れ性を変化させるモデル開発を行った.
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