本研究では,自己組織化単分子膜(SAM)を介した熱輸送機構を明らかにし,分子スケールから新規的な界面修飾材料をデザインする際に有用となる分子レベルの設計指針を模索することを目標に研究を行った.特に,分子動力学法を用いて,SAM修飾の対象として工業・産業応用に際し有望な固体基盤材料やSAM分子の模索を行い,SAM修飾表面と溶媒との組み合わせに対し,界面における熱輸送効率を明らかにした.これらの研究を通じて,界面熱抵抗低減の目的でSAM修飾を適用するかどうかは,用いる溶媒や固体表面の種類によって選択する必要があることを明らかにした.
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