電気絶縁性液体によるプール沸騰飽和沸騰を対象として,①電界印加による沸騰熱伝達促進,②伝熱面微細構造化による沸騰熱伝達促進,③前記①②の相乗効果による沸騰熱伝達促進を実験的,解析的に明らかにした.電界を印加した場合の限界熱流束(CHF)は,自然対流沸騰熱伝達に対して最大で4倍の熱伝達促進効果が得られた.また,伝熱面微細構造化によってCHF発生時の過熱度は最大8K低減し,CHFは40%促進することを明らかにした.さらに,電界印加と伝熱面微細構造による相乗効果によって,CHFは4.5倍の熱伝達促進効果を実現した.加えて,詳細な気泡挙動の観察により沸騰促進モデルを構築し,解析式を提案した.
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