本研究は、未来のエネルギーウェイスト・ネットゼロシステムに貢献する機能性ポーラス体の冷却性能と大面積高熱流束源・高温熱源への適用性について明らかにするものである。真球精度の極めて高い銅粒子充填層型ポーラス体を採用し、液供給と蒸気排出方法の異なる3つの大面積型冷却デバイスを提案した。サブクール度および流量をパラメータとする伝熱試験から、直径3cmの伝熱面に対して2L/minの液供給で10MW/m2の除熱を達成した。得られた全ての知見を総括してポーラス伝熱に関わる全ての熱的課題を克服可能な一方向性ポーラス体を提案し、従来より更に低過熱度条件で熱流束10MW/m2を達成できることを実証した。
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