研究課題/領域番号 |
25420189
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
大屋 勝敬 九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (40203947)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 大型車両 / 横転抑制制御 / 操縦者パラメータ推定 |
研究実績の概要 |
大型トラックの横転事故を防ぐため,種々の横転抑制制御手法が開発されてきた.しかし,これら手法では操縦者パラメータが未知としてコントローラが設計されていた.もし,操縦者パラメータがオンライン推定可能であれば,より高い横転抑制性能を実現できる制御法の開発が期待できる.このことを実現するため,平成25年度に操縦者パラメータのオンライン適応推定法を開発した.そして,数値シミュレーションを用いて開発方法の有効性を示した.しかし,実験的な検証はまだ行っていなかった. 26年度,開発した操縦者パラメータのオンライン推定法の実験的検証・改良を行うため,ドライビングシミュレータを人間が実際に運転したときの操舵データをもとに操縦者パラメータの推定実験を行った.この実験を通し,推定法の改良を行った.されに,開発した操縦者パラメータのオンライン推定法の有用性を確認した. また,横転抑制コントローラ開発に必要となる理想大型車両モデルの新しい設計法を開発した.従来の理想大型車両モデルでは,定常円旋回時に大型車両の横方向速度が零とはならず,走行速度によって,アンダーすてステアとなったりオーバーステアになるという問題があった.新しい設計法では,速度に関係なくニュートラルステアとなるという特徴がある.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究における一つの研究目的である操縦者パラメータの推定法の開発が終了した.すなわち,ドライビングシミュレータを利用して,平成25年度に開発した操縦者パラメータの推定法の実験的検証・改良をを平成26年度に行った.結果として,平成26年度に改良を加えた操縦者パラメータ推定法の有用性を確認することができた. さらに,平成27年度に操縦者パラメータの推定結果を用いた大型車両の横転抑制制御法を開発するための準備として,新しい理想大型車両モデルの設計法も開発した.
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度に開発された操縦者パラメータ推定法を基にして,新しい大型車両の横転抑制制御法を開発する.
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