自動車に広く使用されている高張力鋼板(ハイテン)や今後の自動車素材として注目されている炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などに超音波振動を印加したときの変形特性や衝撃力特性などについて検討した。高張力鋼板・CFRP いずれの場合においても、超音波振動によって変形抵抗が低減し、衝撃力が軽減する効果が確認できた。またスプリングバック量が低減することも示した。幅 10 mm、長さ 200 mm、厚さ 2.3 mm の高張力鋼板(WEL-TEN590RE)の場合、超音波の印加によって衝撃力およびスプリングバック量はそれぞれ最大で 35%および 43%低減した。
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