本研究では,環境中の磁場変化パターンをランドマークとして地図化し,それに基づいて移動ロボットの自律ナビゲーションを実現することを目的としている.磁場は環境からだけでなく,ロボットの電子機器からも発せられる.そこで,電子機器の磁場の影響を調査し,センサの配置基準を示し,ロボット自体の磁場の影響を明らかにした.さらに,環境中の磁気測定を行い,2次元および3次元の磁気マップを作成する方法を開発した.実用上,磁気の測定点は疎らになってしまう.そこで,ガウス過程を参考に非測定領域を補間して地図化する方法を開発した.自律走行における磁気マップの可用性は,ロボット実験特区などの実証試験で確認されている.
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