研究課題/領域番号 |
25420215
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
田中 一男 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (00227125)
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研究分担者 |
田中 基康 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (50633442)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 飛行ロボット / 非線形制御 / スマート飛行 |
研究実績の概要 |
(1) 北海道JAXA大樹航空宇宙実験場における飛行実証実験 北海道 (JAXA)実験場で2回の実験を行った.情報収集ミッション実験を通して,本研究の有効性をある程度明らかにできた.この情報収集ミッション実験においては,NHKの取材(NHK札幌放送局「おはよう北海道」)を受け,その内容がテレビ放映されている.しかし,JAXAによる実験スケジュールや天候等との関係上,実験日を十分に確保できなかったため,一部,未消化の実験がある. (2) 実証実験結果に基づく飛行体の改善 (1)で述べたように,情報収集ミッション実験を通して,本研究の有効性をある程度明らかにできた.しかし,2015年10月に行った飛行実験の制御結果においていくつかの改善したい項目(詳しくは「現在までの進捗状況」を参照)が認められた.そこで,来年度(2016年度)にこれらの改善を目的とした緻密な飛行実験を実施し,本研究目的をさらに高いレベルで達成させる.このために,科学研究費助成事業補助事業期間延長申請を行い,この申請が認められている.また,国土交通省により昨年12月に施行された「無人航空機に係る航空法改正」に基づき,この予定飛行実験に関してはすでに国土交通省から実験の許可も得ている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
北海道 (JAXA)実験場で2回の実験を行った.情報収集ミッション実験を通して,本研究の有効性をある程度明らかにできた.しかし,JAXAによる実験スケジュールや天候等の関係上,実験日を十分に確保できなかったため,一部,未消化の実験がある. また,2015年10月に行った飛行実験の制御結果においていくつかの改善したい項目が認められた.改善したたい項目としては,(a) 飛行時の機体の微振動現象,(b) 操作舵の飽和現象,(c) 自動飛行の高度知能化の推進,などである.(a)については実験データの詳細を解析し,その原因を特定している.(b)については,設計条件を工夫することにより, 操作舵の飽和現象を回避する制御器の設計は実現している.(c)については,情報収集ミッションのうち,空中からのカメラ情報を利用した高度知能化ミッション実験を行う予定である. これらの点については,来年度(2016年度)の実験において改善を行う.
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今後の研究の推進方策 |
現在までの進捗状況で述べたように,来年度(2016年度)に, (a) 飛行時の機体の微振動現象, (b) 操作舵の飽和現象, (c) 自動飛行の高度知能化の推進, などの改善を目的とした緻密な飛行実験を実施し,本研究目的をさらに高いレベルで達成させる. まず,(a), (b)についての評価実験を行い,その有効性を確認する.その後,(c)について空中からのカメラ情報を利用した情報収集ミッション実験を行い,構築したシステムの有効性を多角的に検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
飛行体の実験は北海道のJAXA大樹航空宇宙実験場で行っているが,JAXAの実験スケジュールや天候等の関係上,実験日が確保できずに,当初の予定していた実験に関する経費(実験装置・消耗品,旅費,実験補助・実験データ処理謝金など)が一部未使用となった. この未使用分については,科学研究費助成事業補助助成期間延長申請が認められたため,来年度(2016年度)に行う予定の北海道のJAXA大樹航空宇宙実験場での実験にかかわるすべての経費として使用する予定である.
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次年度使用額の使用計画 |
「次年度使用額が生じた理由」で述べたとおり,来年度(2016年度)に行う予定の北海道のJAXA大樹航空宇宙実験場での実験にかかわるすべての経費(実験装置・消耗品,旅費,実験補助・実験データ処理謝金など)に使用予定である.
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