研究課題
全長5mm以下のニューラルネットワークICを搭載したマイクロロボットの開発を行った。マイクロロボットの機構部にはMEMS技術によって微細加工を施したシリコン部品を用いることで全長5mm以下の微小化を実現した。筐体内部には回転アクチュエータを組み込んだ。また,生物の脳を模倣したニューラルネットワークを開発し,さらにCMOSICによる小型化を実現してロボットに搭載をした。開発したロボットは電源を外部接続とすることによって,昆虫の6本足による歩行を実現した。ICのパルスタイミングを記憶させることによって,ロボットの前後進の切り替えを達成した。筐体サイズが10mm程度のロボットでは,電池を内蔵して無索化し,移動ロボットを実現した。シリコン部品はMEMSによる高アスペクトドライエッチング技術によって作製し,ほぼ垂直な微細加工を利用した。部材の大きさはサブミリーメートルサイズであり,作製した部材の加工精度は5μm以内であった。アクチュエータについては,それぞれ,形状記憶合金型,圧電インパクト,圧電摩擦駆動,電磁モータをそれぞれ開発した。いずれのアクチュエータにおいても回転動作が得られた。形状記憶合金型,圧電インパクト駆動型では安定した回転が得られ,ロボットに搭載した場合に,安定した歩行動作を継続した。また,生物の神経細胞を電子回路によって模倣したハードウエアニューラルネットワークを開発した。生物の細胞膜電位の発火現象を再現する細胞体モデル,また,ニューロンの結合をコントロールするシナプスモデルをおのおの開発して,これらを組み合わせた。複数のニューロンを結合させることによって,パルス列を発生させ,アクチュエータの駆動信号として用いた。ハードウエアニューラルネットワークを周辺増幅回路も含めてCMOSICにすることによって,一部素子を除き2から4mm程度の大きさまでに小型化した。
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すべて 雑誌論文 (13件) (うち査読あり 9件、 謝辞記載あり 13件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 13件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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