本研究は,パワーエレクトロニクス機器で問題となる数百MHzまでのEMI/EMCのシミュレーション精度を向上することを目的として,電力ケーブルの高周波減衰特性の測定法について検討することを目的としている。まず,電力ケーブルの高周波減衰特性の測定法を確立するとともに,単芯電力ケーブルの抵抗の周波数特性は表皮効果から計算した理論値と比較すると1桁程度大きいことを実験的に明らかにした。さらに,実験により求めた電力ケーブルの抵抗特性をEMIシミュレーションに用いることで,表皮効果の理論値を用いた場合に比べてシミュレーション精度が向上することを示した。
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