本研究は,これまで間欠運転ができなかった揚水発電技術と風力発電を融合させ,時間的変動の激しいウインドファーム出力を電力系統へ接続した際の電力安定化について,数値シミュレーションを行った。具体的には,アルキメデスポンプを用い海水揚水発電と1000MW級の大規模風力発電の組み合わせ,風速予測と実際の風況との差分を本システムが吸収し,周波数変動を許容範囲以内(±0.2Hz以内)に抑えた。統計モデル法を用い,出力不足を88MWから45MWへ約49%改善した。これにより風力発電を最大限系統連系させ,火力発電の運転割合を圧縮しCO2排出を1.15~1.87[百万t/年]削減する可能性を示した。
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