新しい電力供給形態を取ろうとしている電力低密度地域の電力ネットワークにおける運用制御のあり方についての研究を進めてきた結果、PV、蓄電池、バイオディーゼル発電機が導入された低炭素型公共施設において、目標値までのピークカットによる系統受電電力削減を目的とした運用制御手法の開発、CO2排出量削減効果の検証に続いて、平成27年度は、想定する低炭素型公共施設内マイクログリッドの構成及び災害等による系統停電時の自立運用制御手法を提案、小規模実験設備を構築して実験による検証を行い、災害による停電発生時刻の違いによる運用制御手法の評価を行った。 また、分散型電源大量導入時の同期化力不足による系統安定度の低下の解決方法として、同期発電機の動特性を持たせることによって同期化力を付与する同期化力インバータの提案を行ってきたが、平成27年度は、提案する制御の有用性と同期化力の有無、大小の検証を行い、同期発電機との並列運転時の解析では、導入可能容量の拡大効果を確認し、有効性を示すことができた。
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