本研究では超臨界流体を電力システムでの超臨界プラズマスイッチとしての機能性を評価することを目的とした。まず初めに,超臨界流体の高負荷に対して出力波高値が80 kVに達するパルス電源を製作し,超臨界状態を含む加圧窒素の絶縁破壊特性,系の回復特性とアーク放電による衝撃波の進展速度の見積を実施した。 実験結果より,衝撃波の進展速度は約400 m/s(実験条件での音速の1.25倍)と推定され,実際に制御可能な超臨界トリガトロンを設計・製作し,流体スイッチの稼働を検証した結果,絶縁回復比はバラつきこそあるものの概ね1.0を示し,超臨界窒素のトリガトロンは約1 kHzまで稼働できる可能性が見いだされた。
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