p型ワイドギャップ半導体CuxZnySのデバイス応用を試み、同時にそのための基礎物性評価を行った。組成と伝導型の関係を調べたところ、Cu組成比が0.5~0.7%を境界としそれ以上ではp型、以下ではn型の伝導型をしめすことが分かった。また、硫黄雰囲気中で熱処理をしたところ、200℃程度まではp型を示すが、それ以上の温度では真性に近くなることがわかった。また、デバイス応用のため、n型ワイドギャップ半導体薄膜とのヘテロ接合作製を試みた。n型層としてはZnO、ZnSを用いた。いずれのヘテロ接合でも整流性と光応答が確認された。これより、CuxZnySは透明p型半導体として光電子素子応用に有望である。
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