大規模集積回路(LSI)の主要材料であるシリコン(Si)による発光素子は、光による信号伝達や携帯電子機器の小型ディスプレイ等への応用が期待される。本研究では、Siを用いた可視・紫外領域の発光素子の試作と特性解析を行った。発光性の絶縁層は、Si基板上に希土類元素を含む有機材料をスピンコートし、大気中の熱処理で作製した。希土類元素として、Tb、Eu 、Gd、等とCa、Ba、Ta等の組み合わせを検討した。それぞれの希土類イオンの発光性遷移エネルギーに対応した波長での発光を確認した。とくに、Gdを含む素子では、約310 nm付近の紫外光を観測した。
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