本研究では、(a)磁気力顕微鏡探針の分解能を向上する技術(分解能 6 nm)、(b)反転磁界特性を増大できる探針構造技術を開発し、これらの技術を組み合わせることにより、(c) 高分解能 (<10 nm)と高反転磁界特性(>1 kOe)を両立させた磁性探針の実現が可能であることを示した。さらに極薄保護膜被覆により(d) 耐食性(>5倍)と耐摩耗性(>3倍)を改良した実用性に優れた磁性探針を実現した。本研究により、nmレベルで超高密度磁気記録媒体などの構造と磁化状態の相関解析が可能となった。今後、磁性材料改良指針を明確化するため有効活用が期待される。
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