モータの高効率化には巻線被覆材料の絶縁性向上が必要であり、絶縁性評価の手法を確立しなければならず、その評価方法として空間電荷分布測定法の適用を試みた。ただし、このような被覆層は通常数十ミクロンと非常に薄く、使用環境を考慮すると、高温での測定が必要である。一方、一般のパルス静電応力(PEA)法による高温での空間電荷分布測定では位置分解能が10ミクロン程度であり、高位置分解能化が必要なため、装置の改良を試みた。その結果、室温での測定では2.5ミクロン程度の高分解能化が達成され、25ミクロン厚さの試料の測定か可能となった。一方、高温下の測定でも、80℃において5ミクロン程度の位置分解能が得られた。
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