ヘアピン上に加工したタングステンワイヤーとその頂点に溶融Au球が溶着されたコンタクトプローブを開発した。溶融前にタングステンワイヤーにセットする金の量を制御することでコンタクトプローブの球のサイズを制御した。制御した球のサイズは、直径で、500ミクロン~1ミリメートル程度である。 また、この溶融Au上に、スパッタ蒸着により数十nm厚のプラチナ膜を蒸着することで、Au球表面が完全にプラチナで覆われた、接触という観点からはプラチナ球と考えてよいプローブを作製した。 さらに、ヘアピン上に加工したタングステンワイヤーに、銅ワイヤーやアルミニウムワイヤーをセットすることで、頂点に溶融銅球、溶融アルミニウム球が溶着されたコンタクトプローブの作製に成功した。 これらのコンタクトプローブを、マイカ上に200nmの金を蒸着した試料上にたわみ量が数mmになるように押し付け、コンタクトプローブによる接触を通じた金膜の電気抵抗値をテスターを用いて測定した。その結果、電気抵抗値はゼロの値を示し、コンタクトプローブとテストサンプルであるマイカ上の金との間に接触抵抗ゼロの良好な電気コンタクトが得られていることが判明した。
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