研究課題/領域番号 |
25420332
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
MATTAUSCH HansJ. 広島大学, ナノデバイス・バイオ融合科学研究所, 教授 (20291487)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 電子デバイス・集積回路 / パターンマッチング |
研究実績の概要 |
平成25年度に設計・試作した180nmのCMOSテストチップを平成26年度に測定し、設計通りの動作を確認した。特に性能を1.2Vの低電源電圧まで評価し、ユークリッド距離検索の最良電力遅延積1.9nJを検証した。測定のためには研究室にすでにある測定機器が利用された。評価結果を主要な国際会議(CICC)で発表した。大きな設計不備は評価実験で検出されなかった。さらに、マンハッタン/ユークリッド距離に基づくベクトル量子化および連想メモリの性能と適用範囲を改善するために、次の拡張の可能性を調査した。 (1)第K最近傍探索までの機能拡張を実現し、多くの人工知能アプリケーションの有益な実現可能性を示した。 (2)マンハッタン距離よりユークリッド距離を良く近似できる、擬似ユークリッド距離の開発を開発した。 (3)ベクトル量子化の大スループットを達成するためのパイプラインステージの導入を開発した。 (4)参照ベクトルの次元および数を同じハードウエアの上で柔軟にする方法および実現回路を開発した。 180nm CMOSの設計経験を先端の65nmまたは45nm世代のCMOS技術で回路の開発およびテストチップの設計に反映し、プロセス変動に対するロバスト性、閾値付近の動作および可能な限り最高のクロック周波数を強調した。但し、65または45nm CMOSテストチップの製造を26年度に実施することは、試作の機会はなかったために、実現できなかった。得られた成果を雑誌論文一つ、国際会議六つおよび国内会議二つの発表で公開し、3つの特許出願を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年度に計画された、先端の65nmまたは45nm世代のCMOS技術でテストチップの設計・試作で、試作の機会はなかったため、実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度に終了することはできなかった先端CMOS技術のテストチップ試作を27年度に終了する。作製されたテストチップを実験的に評価・検証する予定もある。この実験的な評価は欠陥を示した場合、マンハッタン/ユークリッド距離検索連想メモリの回路構成およびアーキテクチャをさらに向上する。プロジェクトの結果は一流の国際会議で発表し、並びに一流の国際ジャーナルでの掲載を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画された、先端の65nmまたは45nm世代のCMOS技術でテストチップの設計・試作で、試作の機会はなかったため、実施することができなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
平成26年度に実施できなかった先端CMOS技術でのテストチップ試作を実施する。
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