| 研究課題/領域番号 |
25420336
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| 研究機関 | 大阪府立大学 |
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研究代表者 |
小山 長規 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10336802)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | LPFG / 長周期ファイバグレーティング / 多点温度センサ / CO2レーザ |
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| 研究実績の概要 |
昨年度の推進方策にあげた点を中心とし課題解決に取り組んだ。
(1) 高温度特性評価：長時間(10日間程度)にわたり、高温度(600℃～1000℃)の環境に単体のLPFGを設置した場合の温度センサとしての特性評価を行った．結果、測温抵抗体のCクラス(国際規格IEC60751)程度の精度を保つことができる時間的限界を次のとおり明らかにした。900℃以上では数分，800℃では3.1時間、700℃では7.4時間、600℃では20.2時間，500℃では24.1時間，400℃では144.2時間をこえて精度を保つことを確認した。
(2) 修正アポタイズ屈折率構造LPFGの新規作製法の検討：CO2レーザ照射位置を微小間隔wだけ離し２度照射することでLPFGを作製する．昨年度に引続き，このwと副ピーク抑制効果との関係を実験的に明らかにした。
(3) LPFGの共振ピークの先鋭化：実際に測定したLPFGの屈折率分布のデータを用い，解析ソフトによって共振ピークを先鋭化できる屈折率分布を求め，これを実現するためのCO2レーザ光照射方法を検討した．
(4) 高温度環境における安定性向上：LPFG作製後にアニール処理を行うことで，高温環境下(800℃)における国際規格IEC60751程度の精度保持を長時間化することができた．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
長時間高温度の環境下におけるLPFGの温度特性を調査してきたが，1回の測定で10日間程度を要し，さらに実験結果の多面的判断に資する情報を得るため，予定より多い回数の実験を行った．結果，想定以上に研究時間を要した．
ただし，本年度に予定していたLPFGの屈折率分布の測定データを用いたスペクトラム解析シミュレーションや，LPFG作製後のアニール処理による温度安定性向上手法の提案など新しい課題にも取り組むことができた．
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| 今後の研究の推進方策 |
平成28年度が最終年度となるため，前年度の成果を踏まえ次の項目に重点を置き研究を進展させるとともに，研究成果を積極的に発表する．
(1) アニール処理したLPFGの高温度特性評価：アニール処理により800℃程度の高温度環境下における安定性が向上することが判明したので，800℃以外の温度における安定性向上の評価を行う．
(2) 論文や国際会議などでの研究成果発表：多重LPFGに関するこれまでの成果をまとめ，積極的に研究成果を発表する。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
本年度に実施した温度安定性評価に関する実験に長時間を必要としたため，新規の実験や，必要な実験材料の購入がほとんどできなかった．また，同様の理由により国際会議などでの研究成果発表が進まなかったため，次年度使用額が生じた．
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| 次年度使用額の使用計画 |
次年度が最終年度であるため，研究成果を積極的に発表することを目的に，国際会議出席、国内大会出席、論文掲載費、別刷り料金に使用する予定である。
また，実験に用いる消耗品に対し使用する予定である。具体的には、単一モード光ファイバ、多重LPFGの作製のため光ファイバ接続用アダプタ、ファイバ洗浄用具、白色光源用ランプ、ポリイミドテープである。また、LPFG特性解析のためシミュレータソフトの保守費に対する支出を見込む。
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