研究課題/領域番号 |
25420343
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
山本 学 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (40339130)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ホログラムメモリ / 記録方式 / 大容量 / 多重記録 |
研究概要 |
近年ビッグデータの活用による新たな産業の創出が行われている.その中でアーカイブに必要な大容量データが発生し,それを蓄積する光記憶システムの構築が要求される.ホログラムメモリが唯一の解であり,その大容量化に向けて新たな記録再生方式の研究を行った.具体的には球面参照波を用いたシフト多重記録とペリストロフィック多重記録を複合した方式を考案し,その大容量性について実験およびシミュレーションの観点から検討を行った.シミュレーション方法では,ボルン近似を仮定した回折計算方法を導入し,シフト選択性およびペリストロフィックの角度選択性について解析方法および結果を導出した.得られた結果は実験的な検証結果と一致する結果が得られている.シミュレーションで得られた結果を基に高密度性能を検証する実験を行った.まずシフト量の適正化を図り10μmと設定した.また角度選択性は10度に設定した.これらは必要なマージンをもって多重記録するに十分な値である.具体的に実験系を構築し,300×300ピクセルのランダムデータを多重記録した.その結果,1800多重記録の状態で各ホログラムからの回折光量の絶対量は多重しない場合に比べて約1/10に減衰したが,各ホログラムの分離再生を1800多重においても確認できた.これはペリストロフィック多重において10度の角度間隔で170度までの角度範囲,すなわち100多重を18回重ね書きしたことに相当する.一方,シミュレーションでは350度までの重ね書きが可能であることが示されている.これはディスクを180度回転させて同一トラックに重ね書きすることが可能であり,総数として3500多重が可能であることを示唆している.以上の検討によって本記録再生方式が大容量記録に適して方式であることが実証できた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本方式の有効性を実験およびシミュレーションにより実証できたことは,当初予定に対しておおむね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
今後の課題としては,3500多重の可能性の実証,1800多重における再生画像の信号対雑音日,エラー率評価および信号処理方法の最適化を図ることである.
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