研究課題/領域番号 |
25420351
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
中村 守里也 明治大学, 理工学部, 准教授 (40359071)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | マルチコアファイバ / 光ファイバ通信 / 光増幅器 / 光合分波器 |
研究概要 |
本研究課題の研究代表者は、H25年度(本研究課題の初年度)より、国立研究所から大学へ籍を移した。このことから、大学という研究環境を最大限生かして研究を加速させるため、研究計画の一部見直しを行った。H25年度中は、学部3年生が週一回のゼミを行うのみであるため、関連技術の教育と研究環境の整備に集中し、H26, 27年度に研究室の学生のマンパワーを用いて同時並列的に研究課題に取り組み、研究を加速させることとしている。なお、以前に所属していた国立研究所とは共同研究契約を結び、連携の環境整備を進めた。また、連携研究者3名は引き続き研究所に在籍し、協力関係が今後も続くこととなっている。 本研究において検討を進めている主な方式は次の3つである。(1)溶融型光ファイバ分岐・結合器の技術を応用する方法。(2)マルチコアファイバ側面の加工によりクラッドへ励起光を入射する方法。(3)レンズ系を用いる方法。実験環境については、約3m×6mの暗室を確保、1.2m×2.4mの光学実験テーブルを設置した他、各種の必要機材を整備した。シミュレーション環境については、10台のシミュレーション用PC(Core-i7(3.4GHz)×5台、Core-i5(3.1GHz)×5台)を整備。(1)の方法を検討するため、ビーム伝搬法(BPM法)数値計算ソフト(BeamPROP)を導入し、マルチコアファイバの第一クラッドへのモード結合を数値的に計算する環境を整えた。(2)(3)については工学設計評価プログラム(CodeV)を導入し、光線追跡法による光学系の設計評価環境を整えた。 CodeVを用いた数値計算については、既に一部計算が進んでおり、(3)の方法のロッドレンズを用いたマルチコアファイバの合波器において、中心コアと周辺コアとで収差の影響により結合損失に差が生ずる様子を計算によって明らかにしつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
【研究実績の概要】の中に述べたように、これまでの研究所における環境のみではなく、大学における学生のマンパワーが加わることで研究を加速させる環境を整えることができた。数値計算においては、(3)の方法においては既に成果が得られつつあり、研究はおおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
【研究実績の概要】の中に述べたように、これまでの研究所における環境のみではなく、大学における学生のマンパワーが加わることで研究を加速させる環境を整えることができた。今後は、上記の(1)(2)(3)の方法について、実験及び数値計算による検討を同時並列的に進め、研究を加速させる予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
【研究実績の概要】の中に述べたように、本研究課題の研究代表者は、H25年度(本研究課題の初年度)より、国立研究所から大学へ籍を移した。H25年度中は、学部3年生が週一回のゼミを行うのみであるため、関連技術の教育とシミュレーション・実験環境の整備に集中した。研究環境整備には大学予算をできるだけ使用することとし、予算を多く次年度へ繰り越すこととした。 H26年度より10名の学生が研究室に配属となる(内、1名は米国へ留学)。このマンパワーを生かして研究を加速するため、実験及び数値計算による検討を同時並列的に進める予定である。そのため、H26年度の使用額を大きくとることとした。
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