通信ネットワークの発展に伴い,無線通信の数理モデルとなる通信路クラスに対する通信の信頼性・効率性の理論限界の解析が重要な課題となっている.本研究では,複数の定常無記憶通信路の混合分布により通信路の統計的性質が定められる無記憶混合通信路のクラスに対し,復号誤り確率をεまで許容した場合に達成できる最大符号化レート(ε通信路容量)の解析とその精密化を目的として研究を行った.さらに複数の送信機とひとつの受信機から構成される多重アクセス通信路に対し,得られた成果の拡張を検討した.また,関連する情報セキュリティや情報源符号化システムに対しても同様のアプローチから研究を行った.
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