現在社会問題化しつつある無線携帯通信機の使用に関して情報保護や犯罪予防の観点から利用者に安全で適正な使用環境を提供すると共に、情報端末利用者の活動・生活環境への制約を小さくするために、薄く軽量で、かつ採光性の高い透明薄型電波吸収体の実用化をその研究目的とする。 平成25年度は、厚みを抑えたまま、近年利用者が増加しているプラチナバンドに対応出来る電磁波吸収体の詳細な設計を行い、また試作と実測により実証試験を行った。 平成26年度は、平成25年度の検討に対し、スマートフォンなどより高い周波数(短い波長)に対して電磁波吸収体の適用周波数を拡張し、多様な通信環境への適応能力を高める必要から、低域周波数における吸収性能を維持したまま、適用周波数を簡易に拡張できるようにする吸収帯域拡張用パッチ素子配列板の設計を行った。 平成27年度は施工可能な多周波数対応透明薄型電波吸収体を試作し、小型閉空間を構成し吸収性能、電磁遮蔽性能の評価を行った。
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