本研究は,ロボット前方の床面の静摩擦係数をロボットに搭載したカメラ映像により非接触で推定することを目的とする.映像から抽出した床表面の粗さに関する情報を,機械学習により局所的な画像特徴量として抽出し,摩擦係数の大小に応じたクラス分けを行い,摩擦係数を推定する.前方床面の画像からは詳細なテクスチャ特徴が得られないが,ロボット直下の床画像を用いて推定を行い,直下の床と前方床面が同種かどうか判定させることで実現する.実験の結果,非接触で摩擦係数をロボットの制御に必要な精度で推定でき,ロボットの物体把持や歩行制御などに有用であることが示せた.
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