研究課題
パターン認識器の入力変数,すなわち特徴量の数が膨大で,サンプルデータ数がわずかな大次元小サンプルパターン認識問題で,特徴量数を汎化能力が低下しない範囲で最小化する特徴選択方式と識別器の学習の高速化と汎化能力を向上する方式とを開発し、以下の結論を得た。(1) これまでに開発したブロック追加・削除(BABD)の特徴選択方式では,交差検定による認識率が低下しない範囲で高速に特徴選択ができる。BABDをさらに高速化するために,BABDを繰り返して適用する,繰り返しBABD法を開発し、マイクロアレーデータで通常のBABDより、ほとんど汎化能力を低下せずに少ない特徴量を選択できることを確かめた。また特徴量の集合をブロックに分割して,ブロックごとにBABDを適用して高速化を図る,追加BABD法を開発し,BABDに対して最大で4倍程度の高速化が得られることを確かめた。さらにBABDの並列化により特徴選択を高速化する方式を検討した。(2) サポートベクトルマシン(SVM)の学習方法としてSMO(逐次最小化)法とニュートン法を組み合わせたSMO-NM法を開発した。この方式では学習が難しくなったときに,自動的に同時処理の変数を増やすことにより学習を高速化できる。計算機実験では,最大でSMOに対して100倍の高速化が得られた。この方式を関数近似に拡張した。(3) データを複数のクラスに分類するマルチラベル問題に対して,ファジィマルチラベルSVMを開発し,実際のデータで汎化能力が向上することを確認した。(4) SVMが最小のマージンを最大化するのに対して,マージンの平均を最大化し,マージンの分散を最小化するLDM(ラージマージン分布マシン)方式が注目されており,LDMのパラメータ数を少なくする定式化を行った。またマージンの平均を最大化するMAMC方式の汎化能力をさらに向上する方式を検討した。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 1件)
Proc. IJCNN 2015
巻: 1 ページ: 93-100
10.1109/IJCNN.2015.7280309
Proc. LWA 2015 Workshops: KDML, FGWM, IR and FGDB
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