研究課題/領域番号 |
25420448
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
佐賀 亮介 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10509178)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 可視化 / 情報システム / 知識処理 / 情報フィルタリング |
研究実績の概要 |
情報発信により形成されたデータを対象としたとき、その発信者個人の知識特性だけでなく、その情報源の特徴が混在している。本年度は、その情報源の特性を比較統合し、分析者の視点に基づいた可視化法を提案、また実装することを目標として活動を行っている。本研究では対象としてネットワーク可視化法をベースに行っている。ネットワーク可視化法とはノードとリンクからなるグラフ表現により表される可視化法である。そのネットワーク可視化法を元に様々な情報源を統合する。 具体的な方法としては次の通りである。1.各情報源からネットワーク可視化のためのグラフモデルを生成する。2.各情報源のグラフモデルを統合するためのSuperGraphを生成する 3.SuperGraphを元に、各情報源の統合を行っている。 ただし、その可視化において見にくさ(visual clutter)と呼ばれる問題が存在してしまう。そこで、本年度は可視化における見づらさを解決するために、複数間のグラフクラスタリングの手法とリンクをまとめる手法(Edge Bundling)を開発している。また、そのためのアプリケーション開発を行っている。 また、その他、統合のための情報を抽出するためのテキストマイニングに関する処理もまた行っている。具体的には潜在的ディリクレ配分法を用いてトピックを抽出し、それをもとに可視化の際に有用な情報を追記したり、また注目すべき情報を提示するための方法論もまた開発した。 本年度の成果としては、国際学会にICBIR2014、HCII2014、KICSS2014、ICK2015、などにて報告を行い、またHCII2015を始め、ICKM2015、FIT2015などに掲載予定である。また、本論に関した理論的な論文もまた1件採択されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度では本来、フィルタリングに関する研究を行う予定であったが、それよりも見づらさに関する問題やフィルタの際に有用な情報を抜き出す必要性が新たに発生した。しかし本年度において、それらに関する研究も進み、当初の計画より進んだ内容を実施できていると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は計画にしたがい、インタラクティブな可視化ができるためのシステムを開発する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
データを購入する予定であったが、その使用期限を考えたとき、最終年度に持ち越した方がよいと考えたため。 また安価な英文校正業者を発見したため、効率的に論文が書けるようになったため。
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次年度使用額の使用計画 |
データ購入と国際会議への出席、また論文誌の別刷り代金など
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