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パイプクーリング解析手法の拡張とその検証
従来のパイプクーリングを考慮したFEM温度解析では、コンクリート要素稜線上にパイプ要素を配置するがあること、パイプ要素の管網配置は不可能であることが課題であった。本研究では、パイプ要素に関する数値積分手法を見直すことや、水理の分野ではすでに確立されている節点水頭法を従来のFEM温度解析に導入することにより、FEM温度解析コードの拡張を行った。次に、既往のパイプクーリング実験結果および分岐したパイプレイアウトを施したコンクリートの水和熱測定実験結果を基に、拡張されたFEM温度解析コードの検証を行った。その結果、拡張されたFEM温度解析コードは、コンクリート要素内部にパイプレイアウトを施した場合でも、従来のFEM温度解析コードと同等な精度の解を与えることが確認された。また、室内試験レベルおよびパイプを水平に配置する範囲内においては、拡張されたFEM温度解析コードは、分岐したパイプクーリング問題に概ね適用可能であることが確認された。
乾燥収縮を受けるRC構造のひび割れならびに耐荷力予測
乾燥収縮による劣化の影響を応力解析に導入する場合、コンクリート部材内部の水分状態を把握したうえで自由乾燥収縮ひずみ成分を評価する必要がある。本研究では、若材齢時では、空隙内のメニスカスが変化することに着目し、そのことを反映させた乾燥収縮ひずみモデルを提案し、FEM応力解析コードに導入することで、FEM応力解析コードの拡張を行った。次に、乾燥を受ける拘束ひび割れ試験結果および乾燥を受けたRCはり試験体の曲げ試験を実施し、実験結果と比較検証を行った。その結果、拡張されたFEM応力解析コードは乾燥を受けるRCはりの曲げ挙動を精度良く捉えることが確認された。
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