簡易な地盤調査との精度のバランスを考えた地盤モデル化手法を,高知市に適用した.高知市中心部の約70地点で常時微動観測を行い,地盤の卓越振動数を推定した.それをもとに簡易な地盤モデルを構築し,擬似3次元的に固有値解析を行った結果,軟弱地盤が厚く堆積する場所で顕著な地盤振動が生じることが確認された.南海トラフを震源とする昭和東南海地震,昭和南海地震について,各地から揺れに関する体験談をそれぞれ約310,350収集し,既存の震源モデルを検証した.その結果,既存の震源モデルは概ね,体験談を説明するものであったが,三重県沖の短周期発生域の位置やサイズなど,やや体験談との整合がとれない部分もあった.
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