木部材のボルト接合ではボルトとボルト孔の隙間のガタを防ぐために充填された樹脂がボルト接合機能を大きく向上させることが、著者らの研究で明らかにされてきた。しかしながら、これらの実験ではボルトがボルト孔の中央に挿入されたもので、施工ではボルトはボルト孔の様々な位置に偏在し、偏在により樹脂効果は低減する。 本研究ではボルト偏在による負の影響を除去できる工法を考案するとともに、樹脂もエポキシ樹脂に加えてアクリル樹脂についても検討を行っている。また、接合部の非線形解析のための精度のよい解析モデルを提案した。加えて、木材と木ねじの引抜け内部挙動を視覚化するため、CTスキャンの適用性についても検討した。
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