研究課題
本研究は,内部浸食による盛土の耐震性能劣化評価法を高度化するために必要な,浸透による土の構造劣化機構の解明を目的とする.具体的には,浸透実験における土の細粒分流出に伴う土の骨格構造の変化の微視的観察等を通じて,浸透流による,力の伝達に緩やかに寄与している,若しくは,寄与していない土の細粒分の移動特性,並びに,(2) 細粒分の移動により形成される土の骨格構造と,堆積や締固め等によって形成される土の骨格構造の違いを明らかにする.平成27年度は,まず,シルトと砂を混合した砂質土で構築された盛土に浸透流を与えて細粒分流出プロセスを明らかにする模型実験を実施し,基礎地盤と盛土の初期細粒分含有率が浸透・浸食後の盛土内細粒土分布に与える影響を定量的に示した.また,同種の土を対象として,新たに試作した平面ひずみ浸食・せん断試験装置を用いて,土の浸食過程の詳細な観察を行うとともに,浸食後の細粒土分布と土の力学的挙動の関係を実験的に示すことができた.以上の成果,並びに過年度の成果を踏まえて,研究を取りまとめた.
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件)
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