地球規模の異常気象によりゲリラ豪雨などの大雨が多発しており,それに伴い堤防決壊による洪水の被害も多発する傾向にある.しかしながら河川堤防の維持管理のための点検作業は,目視による巡視といった人的労力による定性的な管理しか実施されていないのが実情である.本研究は,レーザスキャナ機器を搭載した車両を走行させながら広域をリアルタイムで3次元測量する技術を構築し,点検作業に要するコストを抑えながらも,高精度,高密度な面的なモニタリングで管理する新しい河川堤防監視技術の構築に取り組み,広域な河川堤防のどこが,どのように危険な状態にあるのかを災害前後に迅速かつ正確に把握する計測手法を完成させた.
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