研究課題
本研究では,拡張型相似則の妥当性の検証を行うことを目的とする.拡張型相似則とは,遠心場における相似則と1g場における相似則とを組み合わせたものであり,これらの相似則を組み合わせ大縮尺の模型実験を可能にするものである.仮想1g場の変換係数(縮尺の逆数)をμ,遠心場の変換係数をηとしたとき,μ×ηを保ったまま,これらの組み合わせを変化させる.本研究では,模型縮尺が1/100となるようにμとηを選択し,ηg場で遠心模型実験を行い,実物換算値の同一性をもって拡張型相似則の検証を行う.平成26年度は,傾斜地盤の液状化時の挙動について,特に側方変位量に着目して実験を行った.また,同相似則の検証に対する信頼性を確保するため,他の3つの研究機関(国内2,海外1)と共同で一斉実験を行った.その結果,変位の相似則については,同一研究機関の結果を比較すれば,妥当とみなせる結果が得られた.しかし,機関ごとの実験結果を比較すると,入力加速度の違いや装置の違いのため,実物換算した変位量にはばらつきが見られる結果となった.平成27年度は,国際プロジェクトへの展開を目指して,海外の研究機関と共同で実験を行った(米国,英国,中国,台湾,日本).実施した実験は,参加機関で同一の砂,模型諸元を有する地盤模型を剛土層内に作成し,その動特性を調べるものである.地盤は飽和傾斜地盤とし,加振段階を徐々に増加させたときの,応答加速度,過剰間隙水圧,地盤変形量を測定した.その結果,ばらつきが見られたので,その原因について考察したものを国際ジャーナルに投稿中である.また,遠心力装置の特性を考慮して,地表面形状を湾曲させたものと直線としたものの比較を行い,両者の応答特性の違いを詳細に検討した.
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)
Soil Dynamics and Earthquake Engineering
巻: 未確定 ページ: 未確定
Geotechnics for Catastrophic Flooding Events-Iai (Ed), Taylor & Francis Group, London, ISBN 978-1-138-02709-1
巻: なし ページ: 127-182
Geotechnics for Catastrophic Flooding Events - Iai (Ed.), Taylor & Francis Group, London, ISBN 978-1-138-02709-1
巻: なし ページ: 109-116
http://grantome.com/grant/NSF/CMMI-1344705