河川堤防や貯水池堤体などの耐震強化が遅れており、施工効率に優れ経済的な土構造物の補強技術の開発が要求されている。本研究は、土構造物の強靭化を目的として構造と材料の両面からアプローチした。構造面では、振動台模型実験等の結果に基づき、土構造物表面を部分的に改良することによって、耐震性を向上させる耐震補強技術を提案した。土質材料の開発においては、低利用資源の積極的活用と環境配慮型に配慮して以下の適用性を検討した。すなわち、再生石膏を用いた底泥固化材、竹繊維を用いた繊維補強土、木くずが混入する津波堆積土の土工材料としての利用、再生プラスチックを用いた地山補強土工法の受圧板等である。
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